卵型の珍しい柑橘。 |
正しくは弓削瓢柑(ゆげひょうかん)という。
10年くらい前のこと。
同僚だった道法さんが、取り寄せてくれた柑橘の中に数玉だけあった。
それは瀬戸田のものだったと記憶している。
瓢箪(ひょうたん)型の細長い楕円形の黄色の柑橘。
黄色の果皮は、レモンの影響からだろう、すべからくすっぱいと思ってしまうのだが、そんなことはない。
瓢柑も、意外にすっぱくなく、甘みがあって、なんとも言えない風味があり、美味しい柑橘だった。
何年か前に、「そういえば、瓢柑ってありましたよね。手に入らないんですか?」と質問すると
「良く覚えとるのぉ。そうじゃの、もうつくっとる人はおらんわい。なんともいえない風味があって美味しかったのぉ。」という回答だった。
最近になって、少し他の調べ物をしていたら、見つけてしまった。
弓削瓢柑。
台湾から日本に伝わったという文旦の仲間で、瀬戸内海の弓削島で細々と作り続けられていた。
文旦類なので、グレープフルーツのようにぎゅっと締まった果肉で、それでいて水分も多い。
さわやかな食味で、酸味は程よく、糖度が高い。
糖度14度超。 |
わずかに苦味も感じる。
「コレコレ。」と思わずにやりと笑った。
先週発送した、お得意様に配ってみた。
外観は悪いが、中の果実について、どんな評価を得るのか、楽しみだ。