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美味しい柑橘8 ~瓢柑(ひょうかん)~



卵型の珍しい柑橘。

正しくは弓削瓢柑(ゆげひょうかん)という。
10年くらい前のこと。

同僚だった道法さんが、取り寄せてくれた柑橘の中に数玉だけあった。
それは瀬戸田のものだったと記憶している。

瓢箪(ひょうたん)型の細長い楕円形の黄色の柑橘。
黄色の果皮は、レモンの影響からだろう、すべからくすっぱいと思ってしまうのだが、そんなことはない。

瓢柑も、意外にすっぱくなく、甘みがあって、なんとも言えない風味があり、美味しい柑橘だった。

何年か前に、「そういえば、瓢柑ってありましたよね。手に入らないんですか?」と質問すると
「良く覚えとるのぉ。そうじゃの、もうつくっとる人はおらんわい。なんともいえない風味があって美味しかったのぉ。」という回答だった。

最近になって、少し他の調べ物をしていたら、見つけてしまった。

弓削瓢柑。

台湾から日本に伝わったという文旦の仲間で、瀬戸内海の弓削島で細々と作り続けられていた。

文旦類なので、グレープフルーツのようにぎゅっと締まった果肉で、それでいて水分も多い。
さわやかな食味で、酸味は程よく、糖度が高い。

糖度14度超。

わずかに苦味も感じる。

「コレコレ。」と思わずにやりと笑った。

先週発送した、お得意様に配ってみた。
外観は悪いが、中の果実について、どんな評価を得るのか、楽しみだ。

■弓削瓢柑(ゆげひょうかん)約500g~ 594円