「大森さんとこはどう?」
りょくけんの売上構成は、通信販売、青果(店)、惣菜(店)が1対1対1くらい。
かける人件費と原材料費を考えれば、どの部門の利益率も同程度だ。
「最近は、青果よりもお惣菜のほうが出てますかねえ。松屋に出した当初の比率を逆転しています。」
「やっぱりねえ。そうなるのかなあ。」
「ただ、この2年間は、小瓶ジュースのラインナップを増やすことに力を入れていました。」
「ああ、加工品かあ。それもそうだよね。」
第一次産業たる農業は、それだけやっていると、必ず原材料費として、コストダウンの対象となり、なかなか大きな利益に結びつかない。
だから、政府も、「6次産業」と銘打って、農家自身が加工を行い、利幅を得るようにもって行こうとしている。
「レストランはどう?」
「レストランですか!?レストランさんはやりません。」
宇城さん。 |
直営店を自社のブランド名で持っていると、レストランさんはけっこう厳しい。
そして、要求されるレベルが高く、商品がないときに、お声をかけられるので、本当に厳しいのだ。
実際は、少しお取引もさせていただいているのだが、なかなか長続きしない。
いろいろな経験を踏まえて、青果のお取引は断念。
ジュースだけはお取引を継続している。
「まあね、厳しいよね。実際、畑に来て見てみろ!って思うときある。」と宇城さん。
「まあ、でも仕方ないところもあるよね。日本で、一番余裕がないとされている産業が外食と農業でしょ。」
「そうですね。」
「そのふたつがやりとりすれば、厳しいよね。」
「そこにさらに、また物流がかかわってきますしね。」
「物流ねえ~。その業界も今ホント厳しいよね。」
物流×農業×外食
いずれも余裕のない業界。
ホント、この後、どうなることやら。