りょくけん東京

りょくけんだより
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小噺 社長日記

「おフランス料理は、お山の上だったね。」

朝起きると、雪が舞っていた。
ただ、積もる様子は無い。

「朝食は8時からだよね。」と張り切る長男。

三鞍の山荘の朝食は、”おふくろの味”をイメージした和食を基調としたバイキング。

煮物や、切り干し大根、胡麻和え、野菜のてんぷら、具沢山の味噌汁、ごはん、すりおろした山芋、湯豆腐、スクランブルエッグに出し巻き卵、ソーセージ、ハム、サラダに、アンパン。
そして焼きたてクロワッサン。

息子たちは好きなものをよそって、完食。

「全部食べた~」と誇らしげ。

好きなものだけとっているんだから、当たり前だ!と思う気持ちを一時停止して、「すごいね~」と褒め称えた。

私がチョイスした朝食バイキング

誰もいなくなった、広い広いレストランは、息子3人には格好の遊び場。
駆け回って遊んでいた。

その間、私は、いつものようにアドバイスをいただいていた。

今井シェフには、長らくNo.2がいる。

縣(あがた)さんだ。

どこかつかみどころの無い、ほんわかした雰囲気を醸し出しているのだが、料理の腕も確実だし、その証拠に、料理学校の講師も勤めている。
そして、前職では誰もが知っている外食チェーンの部長だった。

昔から、料理人の部下について悩みがあると、縣さんに頼ったものだ。

「今大森さんの会社は何人いるの?」
「24名です。正社員は。。。2名。。。」
「あ、じゃあ、大変だ。理想は、3人に一人、リーダーがいるのが良いんだ。でもまあ、6人までは大丈夫。24人なら…」

組織だとか、人事だとか、今回も、合計1時間くらい、貴重なお話をいただいた。

「でも大丈夫。大森さんは育メンだから。」

ぽかんとする私に、
「3人もの男の子を上手に育てているんだから、絶対大丈夫だよ。」と結んでくれた。
「今度は奥さん連れてきてね。」
妻は、仕事だった。

長男にとってもらったので、構図がなんだか甘いのですが、、、縣さんと。

日本エスコフィエ協会の研修施設もかねている山荘。
正直なところ、いつか、私の会社の全メンバーでここに来たい。
社員旅行でも、研修でも、何だって良い。

でも、元旦以外すべて営業している百貨店内に直営店を構えている以上、それはなかなかに難しい。

車で山道を降りて行った。

「おフランス料理は、山の上だったね。」
「けっこう美味しかったね。」
「ありがと~」と窓の外に叫ぶ息子たち。

いつまでも、車が視界から見えなくなるまで、縣さんが手を振ってくださった。