スチームコンベクションで蒸したとうもろこしを熱いまま、ブラストチラーに入れて一気に冷やす。
これを包丁で、芯を切らないようにそぎ切りにする。
一本から取れる枚数はおおよそ4枚。
これを、特製フレンチドレッシングを軽く注いで、出来上がり。
フレンチドレッシングは、オリーブ油、酢、塩、コショウのシンプルなもの。
これを大皿に山と盛る。
夏のりょくけんデリカでは抜きんでて売り上げを取っている商品だ。
シンプルで秘密もないが、どうやらご家庭ではなかなかむつかしい。
まず冷やす機械=ブラストチラーがない。
包丁もよく切れないと、途中でばらばらになってしまい、きれいな一枚にならない。
生まれた理由も、ひょんなことから。
当時の店長が、とうもろこしが売れるから、と発注し過ぎて、冷蔵庫にいっぱいになってしまったのを厨房長に懇願し、できたメニューだ。
とにかくとうもろこしをいっぱい使うメニューを、と。
最初の名前は「だけきみだけサラダ」。
8月5日頃から、青森の嶽高原でとれる嶽きみが始まる。
品種は恵味(めぐみ)。
そのとうもろこしだけで作ったサラダだった。
これが、すごく売れた。
大ヒット商品になり、今のスイートスイートコーンサラダに続く。
私なりに分析すると、ヒットの理由は二つ。
1.美味しい。
2.食べやすい。
蒸したまるごとのとうもろこしにがぶりつくのも、夏の風物詩で良いが、実は世の中の女性は、これを良しとはしない。
よく言われるのは、「これは夢のよう。」とつぶやく女性。
がぶりつく姿も美しくないし、歯に挟まるのも良くなかったのだろう。
なんでもやってみるものである。