息子たちのお迎え当番の日。
私の父が家に泊まることになった。
父に会うのは久しぶりだ。
17時55分ごろ、板橋の小豆沢というところにある事務所を出発し、18時02分発の三田線に乗らなくてはならない。
仕事はいつも満載で限りなくあるので、”終わる”ということはない。
事務所に通販スタッフさんを残して帰るのは、社長が帰るというのは本当に申し訳ない。
後ろ髪をひかれながら、毎回、帰路に就く。
日比谷駅で降りて、京葉線の東京駅に向かう。
18時37分発の京葉線快速に乗れないと、遅刻となる。
19時を過ぎると、保育園はエクストラの課金が発生する。
長男は、小学校に上がったから、学童保育に通う。
こちらは”延長”などなく、19時半までに迎えに行かなくてはならない。
保育園と学童が行われている場所は離れているから、結構大変で、毎回ギリギリである。
新浦安駅を降りて、下の二人をピックアップ。
「お肉とお魚、どっちが良い?」と聞くと「おさかな~」と二人がそろったので、魚を買うことにした。
ロシア産 銀さけ(甘口)が 割引になっていたので、全部で6匹購入。
「さ、にいちゃんを迎えに行こう!」
歩いて15分くらい離れた場所にある。
息子たちが、順調に歩みを進めてくれると、15分で着く。
が、たいていはあっちに行ったり、こっちに行ったりと、まっすぐに進むことはない。
「延長がない」と言われている学童につくのが、19時半を過ぎるのは、やや恐怖に近い。
学童の周りには買い物をできる場所がないから、どうしてもこの順番になる。
あまりにもあっちに行ったりこっちに行ったりする場合には、一人乗りのベビーカーに、二人とも載せて強引に進むことにしている。
ベビーカーがきしむ。
姉夫婦から譲ってもらったベビーカー。
まもなく8年目になる。
「大丈夫かな…?」
なんとか、学童にも間に合い、長男をピックアップ。
まだまだ大きいランドセルに、給食袋がくっついている。
プール袋に、絵本袋。
まだ6歳には酷な荷物量だ。
「じいじ、もう来てるかな?」
「たぶん、もう来てて、テレビ見てるよ。」
「ソファで寝転がって、行儀悪い恰好で見てるよね~。」と首に手を当てるジェスチャー付きで長男が言う。
「そうそう。」と同意。
学童から自宅までは5分程度の距離だ。
「ヤモリいるかな?」とか
「カナヘビいないかな?」とか
多少の寄り道を挟みつつ、自宅についた。
「いるかな?」
「いるかな?」
「いるかな?」
と長男から次男、三男が言う。
でも、玄関は真っ暗で、ドアを開けても、真っ暗だった。
「とーちゃん嘘つき~!」と長男。