とうもろこしは、イネ科に属する。
他のイネ科植物と同様のことがある。
米にもち米、麦にももち麦があるように、とうもろこしにも、モチとうもろこしがあるのだ。
白いとうもろこし以上に、最近は見かけなくなった。
モチモチした食感で、現在趨勢の甘いとうもろこしほどの甘さは無いが、とうもろこしらしい風味がある。
もう一つの特徴は粒離れが良いこと。
ぽろぽろと粒が剥がれ落ちるように食べられる。
色も特徴的。
白や黒があるのだ。
「もちきび」という愛称で最も親しまれているのが、その黒い粒の品種。
アントシアニンが粒の外側に集まり、黒色を呈す。
加熱すると少しあずき色というか紫色っぽくなる。
粒の外側が紫色で、内側は黄色っぽい。
北海道の直売所や道の駅まで行くと、今でもみられるかもしれない。
白のとうもろこしは、7年くらい前に、静岡の浜松市内にある「春野」という場所で見たことがある。
非常にこぶりで、ベビーコーンサイズ。
加熱して食べると、粒にモチモチ感というか粘りがあり、とても興味深かった。
なんという品種かもわからない。
ウッディーコーン。葉のついた姿は一般の品種とあまり変わらない。 |
最近、モチとうもろこし系で最もヒットしたのは、「ウッディ―コーン」だろう。
黄色と茶色と黒の3色の粒のとうもろこしで、昔ながらのとうもろこしの風味があり、モチモチした食感が少しあって、粒離れが極めて良い品種だった。
実は、北海道の農家さんに何年か連続して栽培依頼を行ったが、販売するまでに至らなかった。
1回目は、やや栽培が難しかったのか、数十本の収穫に終わり、「まあできたから会社に送るよ。」と言われた。
お客様にご紹介できるほどの数にはならなかった。
2回目の挑戦は、農家さんもやる気だったが、「すみません、種苗会社で去年から作らなくなってしまいました。」ということだった。
2013年を最後に、種苗メーカーで作るのをやめてしまったのだ。
非常に残念。
自家採種をしている方しか、今では、この品種にはめぐり会えない。
どこかで見かけることがあれば、ぜひまた食べたいとうもろこしである。
ゆでた後のウッディーコーン |