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ホワイトアスパラガス 赤木さん

北海道赤井川村の赤木さんとのお付き合いは、同じ北海道のトマト農家 岩本さんのご紹介からだった。
壱岐のアスパラガスが順調に販売でき、それにつながる北海道のアスパラがMD的に欲しかった。
りょくけんの同僚だった岡田さん(現在は北海道に戻りトマト農家)に相談すると、同い年くらいの仲間で、何か知っているかも、とまずは岩本さんを紹介してくれたのだ。

仁木・余市周辺の若手農家は横のつながりも強く、ネットワークがある。

「ホワイトアスパラで除草剤不使用ですか…。アスパラは除草剤使うからなあ。有機JASやっている人ならいるにはいるけどなあ。業者には売らないんじゃないかなあ。」と岩本さん。
「離してみるので、ぜひ紹介してくださいっ」

「もしもし赤木です!」
電話してみると、とても元気の良い若い声が返ってきた。

「アスパラガスを譲ってほしいんですけど…」
「うちは、業者さんには売ってないんですよ。」

よくよく聞けば、赤木さんは、農家が本業ではなく、養豚業が本業の家だった。
養豚や養鶏で出る廃棄物をうまく循環させて、肥料にして、農業ができないか、と画策したのが始まりだったという。

初めて電話した時には、収穫と出荷でめちゃくちゃ忙しそうだったが、話すうちに、絶対取り扱いたくなり、なんとか話をつけて、お取引を承諾していただいた。
そして産地に行きたくなる。

赤井川村は、自然豊かな場所で、周囲を一周、山で囲まれた盆地にある。
観光地で有名な小樽から車で30分くらいのところに余市があり、そこから奥に入っていくこと1時間弱。
途中、霧深い峠を越えていく。

そこを越えると、目の前には、本当に緑が美しい集落が広がる。

後から気づいたが、典型的なカルデラ地形で、日本有数のカルデラ盆地だった。
農業を営んでいる方は逆にあまりおらず、周りで農薬を使用する人もいない。
なるほど、ここならば、隔離されているし、有機農業が可能だ、と思った。

北海道とは言え、夏は暑い。
赤木さんはすでに汗だく。

「いやあ、朝からとっているんですけどね。ハウス内は、あっついので1時間が限度です。」

若い。

耳にピアスの跡もあり、ちょっとやんちゃな印象も受けたが、言葉遣いもしっかりしている。
聞けばすぐには就農せず、札幌で営業マンとして働いていたという。

赤木さんを待っている間、お父様がコーヒーを淹れてくれた。
赤木さんはカフェもやっている。
このコーヒーがまたうまい。