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社長日記

小規模事業者継続化補助金 成果発表会 @経済産業省

中小企業庁の方が作成してくださった弊社紹介パネル。会場には所狭しといくつものパネルが並んでいました。

「4月21日金曜日に小規模事業者継続化補助金の成果発表会があるんですが、ご出席されませんか。」
東京商工会議所の方からの電話だった。

金曜日は商品発注の日。事務所にいる。店の人員に迷惑はかけない。問題は…

「決算処理の時期でして…。その進捗次第なのですが、なんとか出たいです。限りなく前向きに。。。」

「そうですか。場所は、霞が関の…経産省の本館ですね。」

「出たい!決算処理頑張って目処をつけます!」

霞が関に行くことなんてめったにない。学生の時以来だろうか。
そうして迎えた昨日、4月21日。
三田線の内幸町から徒歩7分くらい。
きれいに区画化された官庁街は、あまり迷うことなく(珍しく)たどり着くことができた。

受付を済ますと、IDカードを渡され、スイカのようにタッチしてゲートをくぐった。
国家機関。このくらい厳重なのは当たり前か。

13:30からだったが、少し遅れて会場入り。

40~50名程度の参加、と案内にあったような気がしたが、数百名の参加者がいて、壇上には松村経産副大臣の開会の言葉が始まっていた。
何やら面白そうに話している。
ほぼ満席。前から3列目に、空席を見つけて座った。

松村経済産業副大臣

「97.7%。これが日本の中小企業の割合であります。」

お、どこかで聞いた数字。

「それが2001年でありましたので、我々本気になって再度調べました。割合はそれほど変わっていなかったのですが、数が減っていました。2001年には、いいですか、470万社あったのが、2014年に調べなおしたら、310万社になっていました。それだけ減ったのです。」
ずいぶん減った。ソフトバンクの孫社長も5年続く企業はほとんどない、と言っていたっけ。

「それで2014年。中小企業振興基本法が施行されたんです。法律ができたら、どんどん制度ができた。小規模事業者継続化補助金も、その法律を受けて制定された制度なんです。この基本法も、実は、我々政治家ではなく、あなた方、中小企業の方々1400件の署名をいただいて我々を動かして、出来上がった法律なんです。」
へえ~ と思った。

「それまで、”小規模事業者”という言葉はなかった。」
お?
「”零細企業”と呼ばれていたわけです。」
そういえば最近聞かなくなった。なるほど専門用語が、法律設定とともに、変わったわけか。

「中小企業の中でも特に小規模企業の方に、きちんと経営計画を立ててもらい、それをしていただけたら50万補助出しますよ、というのがこの小規模事業者継続化補助金です。」
松村経産副大臣の熱弁は続く。

「でもその経営計画がむつかしいわけです。そりゃあそうです、中小企業の社長さんは、社長もやり、技術者もやり、総務人事もやり、営業マンもやる。」
お。よく分かってらっしゃる。

「でもそれを何とかしようと、商工会と商工会議所を巻き込んで経営指導員に寄り添って伴走型の支援をしていこう、ということです。」
なるほどね。

「でも、商売をしている皆さんならわかると思うのですが、我々もその、隣のの財務省と折衝しなくてはいけないんです。皆さんが銀行さんに交渉しに行くのと同じようなイメージです。ちょっと違うんだけれど…、それには”成果”が必要。数字が必要なんです。そのために、経産省と中小企業庁の方が、まさに手作りでこの会を用意したわけです。見てください、ここに小規模事業者の成果を発表したパネルも全部、職員の手作り。椅子や机を並べてくれたのも全部職員たちです。」
ありがたいことだ。

この二時間後に、中小企業庁長官が閉会の言葉で分かったが、松村副大臣の開会の言葉はかなり時間をオーバーしていたそうな。

宮本中小企業庁長官

私個人としては、学ぶことが多く、時間の長さを感じさせない、興味深い開会の言葉だった。

小出先生の巣鴨のセミナーに引き続き、安倍政権が本気で中小企業を支援し、その成功無くしては日本経済は良くならない、と少なくとも、少しは考えているのがよく分かった。

開会の言葉に引き続いて、全国から選ばれた補助事業者の発表が7件続き、その7社とこの補助事業のリーダーともいうべき立石氏が進行役となったパネルディスカッションがあった。

フランス仕込みのアイスクリーム屋さんで、多種類を創作したが、ABC分析をしていくとソフトクリームのほうが売れていて利益率も高かったとか、姫路の伝統工芸で、皮の技術職人が、それまでの剣道の高級防具の原料から、世界的スーパーブランドにかばんや靴、服に原料を提供するようになった話などを本人たちと経営指導員の方々から発表された。

全国から選ばれた7企業の代表者たち。話の上手な方、そうでもない方、いろいろでした!

そういえば、補助金を申請する際に、書かれていたモデルケースがこんな感じだった。
指導員さんとの絆や人間関係も強く感じた。

パネルディスカッション後に立石さんの機転で突発的に設けられた質問タイムでは、僭越ながら私も二つ質問をさせていただいた。

学びの多い発表会だった。
そのあとの懇親会では、中小企業庁の方々にご挨拶させていただくとともに、壇上に上がっていた方々にも名刺を配って話をした。

あっという間に名刺がなくなってしまった。

それにしても松村副大臣。
おひざ元の経産省内での催しとはいえ、最初から最後まで出席してくださっており、率直にすごいなと思った。