東京ビッグサイト |
2月の3度目の展示会は、厨房機器トレードショー@東京ビックサイト。
ひと月で首都圏の三大展示場、幕張メッセ、国際フォーラム、ビックサイトに行ったことになる。
本来ならば、厨房の調理のメンバーに同行、もしくは見に行ってほしかったのだが、そうも行かないのはよくわかっていた。
自分も、午前中に新宿で自己啓発?セミナーに4時間以上参加してからビッグサイトに行くというわがままなスケジューリングだったから、なかなか合わせるのは難しかっただろう。
それでも行きたかったのは、差し迫って必要な厨房機器があったからだ。
それが、ブラストチラー。
以前、レストラン業界に詳しいスタッフさんから、
「日商200万を超えるような一流レストランでないと、ブラストチラーは(設備として)入っていないですよ。すごいですね。」
と感嘆されたことがある。
ブラストチラーは簡単に言うと、急速冷却器。
スチームコンベクション(平たく言えば業務用オーブン)などで加熱して100度以上になったものを、一気にマイナス付近まで下げる機械だ。
もっとも菌が増殖する温度帯(30~40度)をスルーさせて品質を安定させるわけだ。
りょくけんの野菜惣菜は、食品添加物を一切使用しない。
保存料やpH調整剤など一切使用しない。
だから、このブラストチラーという機械はりょくけんの無添加野菜惣菜には必要不可欠だった。
が、ここのところ、故障がちで、1か月に1回は修理に来てもらうような頻度だった。
2007年に池袋に2号店をオープンさせたときに購入した機械で、渋谷のお店を開けるときには、セントラルキッチンを板橋に建てねばならず、そちらに移動させた。
銀座にあった初代のブラストチラーもセントラルキッチンに移設させていたが、セントラルキッチンを閉める際に、もともと池袋にあった新しいほうを、銀座に再度移設させたのだ。
セントラルキッチンも板橋区内で、一回、移動があったから、3回移設を経験した機械だった。
メーカーさんに言わせると、その移設で、老朽化が早まり、もう寿命である、ということだった。
とは言え、一台が定価で200万円の機械である。
そんなに簡単に買うことはできない。
国の「革新的サービス」の補助金を申請していたが、落選してしまった。
無添加野菜惣菜を、翌日まで消費期限を延ばし、少なくとも朝食として召し上がることができるようにする、あるいは翌日配送が基本の、通販のラインナップに加える、という野心的な計画だったが、あえなく落選。
ただ、12年前、ちょうど銀座店をオープンさせるときに、ブラストチラーの簡易版である「クイックチラー」という機械が福島工業さんから発売された。
定価120万!
ほぼ半額になった。
ブラストチラーは、マイナス10度まで下げられ、急速冷凍もできるが、クイックチラーは、品温を零度まで下げるだけで、冷凍は基本的にできない、という機械。しかも200V電源ではなく、100VでOK。
りょくけんにはそれで十分だった。
当時はその一台だけだったのが、業務用冷蔵庫大手のホシザキさんからも、「ラピッドチラー」なるものが発売されていた。
什器もそうだったが、清掃のしやすさが、実は重要。
基本的にチラーも水洗いが可能なのだが、ファンやモーターに直接かけてしまうと故障の原因になる。
福島工業もホシザキさんも両メーカーとも水洗い基本OKは変わらず。
着目したのはUVがホシザキさんのものにはついていたこと。
紫外線灯が内臓されており、庫内を清潔に保つという。
カタログに出ていない新しいものが展示されていないか、期待していたのだが、容量の大きいブラストチラーの新製品はあったが、「清掃」については特段の進歩はなかった。
残念。
厨房機器トレードショーの様子 |
ホシザキさんに、UV付きの「ラピッドチラー」の価格を聞いたが、
「実は、それは、自分で言うのも何なんですが、私では…(いえない)」とのことだった。
ただ、よくよく見れば、明らかに横幅が大きく、りょくけんの厨房内には設置できないサイズだった。
UV灯付きブラストチラー。
少し興味あったが残念。