隅田川花火大会。
日本最大級の規模を誇る花火大会で、沿線に位置するりょくけん銀座店にも少なからず影響がある。
とうもろこしとなすがヒットしていて追加する用もあり、なすの生産者である石原さんに電話した。
なかなかお出にならない。時間は午前11時。収穫はとうに終わっているから、梱包と出荷に忙しいのだろう、と一度電話を切った。
と、すぐに折り返しの電話があった。
「年寄りになったからねえ、電話すぐに反応できないですよ。少し長めに電話ならしてください。」
「あ、それは失礼しました!しかしあっついですよね?山梨は大丈夫ですか?」
「何しろね、東京も暑いだろうけど、甲府は”蒸し暑い”んだよね。この蒸し暑さがなすにはいいだけど、人間にはね。まいっちゃうね。」
なすはインドが原産である。
日本に似て、高温多湿。
湿度を好むため、甲府盆地はなす栽培の最適地の一つだ。
甲府盆地は、昼間の気温が夜に入っても下がらず、熱気が盆地にたまるのだという。
そのために夜温が下がらず、なすは生長し続ける。
夜も生長し続けるので、皮伸びが良く、やわらかな皮に仕上がるのだ。
「ところで、どうですか?なすの具合は?」
「今年は良いね~。いつもより良いよ。台風も来なかったし、なりも良いし。何しろ、若い衆が頑張って手入れてくれてるから~。」
石原さんには息子さんと娘さんがいる。息子さんのお嫁さんも地元の農業高校出身で、静かで淡々としているのだけれど、先代のことも、石原さんのことも、とても尊敬している。
「ヨメさんが親父の行っていたことを忠実に覚えてて、守ってるもんでびっくりしただよ。」とは息子さんが私に良くおっしゃっていたこと。
暑い暑い甲府の夏。
日よけをかぶりながら汗をかきかき、せっせと葉かきや切り返し、誘引をしている「若い衆」の姿が目に浮かんだ。
今年も心して売らねばならない。
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皮と果肉の一体感。
やわらかな皮。
しっかりしているのにとろける食感。
夏の一押し野菜だ。
■石原さんのなす 山梨県産 1袋 378円(税込)
http://shop.ryokuken.co.jp/products/detail.php?product_id=154