息子の朝食に、紀州うすいを調理。
2歳9ヶ月。いろいろなことが分かり始めていて、ご飯を食べるのにも、一筋縄ではいかない。
基本的に、野菜も肉も良く食べる良い子だが、豆はお気に入りのようだ。
最近は、ソラマメが好きで、進んでよく食べた。
「そうだ、『焼きうすい』にしてみよう。」
アルミホイルにうすい豆をサヤごと包み、トースターで10分。
水分も十分に出て、火が通っている。
箸でサヤを開いて食べていると、せっかく用意したのりご飯を食べずに遊んでいた息子がやってきた。
「これ、おまめ?」
「そうだよ。」
と言うと、
「これ、食べるよぉ。」と言う。
食べさせると、
「おいちい。」とにっこり。
息子はまだサ行が言えない。
塩も何も要らないなあ、と思った。
肥料をほとんど与えないことで、豆の力を引き出す。
豆野菜には、根粒菌という菌が根につき、空気中の窒素分を自分で捕まえてくるため、ほとんど肥料が要らない。むしろ与えないほうが、豆の味が引き出される。
4年ほど前に伺った、和歌山の中西さんの畑。
赤土の土壌に、緑の葉が広がり、白い花がとてもきれいだった。
すぐそこに海があり、絶えずミネラルが補給される。
久しぶりのうすいを堪能しながら、青い空と海と赤い土の畑を思い出し、中西さんの笑顔を思い出したのだった。