りょくけん東京

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マメ?サツマイモ?じゃがいも? いえ、アピオスです。

apios & sakamoto2.jpgアピオスとれたどー!」生産者の坂本さん。

青森県の深浦町から、アピオスが届いた。雪の下人参を作ってくれている坂本さんからだ。 

「アピオス」と聞いてそれが何なのかすぐ分かるようであれば、かなりの野菜通の方であろう。小さなじゃがいものような外観で、しょうがのようにも見える。マメ科の植物だが、属名は「ホドイモ」。アピオスではなく、「ほど芋」という名称でも流通している。

apios1.jpg 大小様々。豆くらいのものからピンポン玉くらいまである。

ある取引先さんによると、10月半ばから取り扱っていた、というが、それではかなり早い。「土臭くて売れなかったんですよ。」とのこと。でんぷん質がまだ未熟で、青臭かったのだと思う。りょくけんでは、1月に掘り出してもらう。だから、アピオスにありがちな土臭さが無い。早速蒸かしてみる。沸騰したお湯の蒸気で大小かまわず蒸かすこと、13分。丁度良い具合に仕上がった。大粒と小粒でかなり大きさの差があるのだが、蒸かす分には、あまり加熱時間に差は無いようだ。

「美味しい。」

一昨年、産地に行っている上司から突然電話が来て、「アピオスを売りなさい。かなりうまいから。」と言われたのを良く覚えている。それほど美味しいのだ。どんな味かたとえるのはむつかしくない。落花生とサツマイモを足して2で割り、わずかにさといもを加えたようなお味。食べていただければこの表現が的を射ているのをご理解いただけるはずだ。

apios@field.jpg 地上にはつるが張り、地中の根の一部分が膨らむ。それがアピオスだ。

味だけではなく、栄養価が抜群に高い。ネイティヴアメリカンの栄養食で、戦闘の前に食べていたということからも、その栄養価の高さがうかがい知れる。エネルギーの他、カルシウム、ビタミンEなどがかなり多く含まれている(下図参照)。昨今の健康ブームでいくらか注目を浴びたが、前述したように「土臭い」アピオスが流布してしまったため、今ではあまり店頭で見かけなくなった。

アピオス
ジャガイモ
サツマイモ
サトイモ
ヤマノイモ
エネルギー(kcal)
198
77
123
60
100
水分g
51.2
79.5
68.2
83.0
73.3
タンパク質 g
%(d.m.)
6.4
13.1
2.0
9.8
1.2
3.8
2.6
15.3
4.2
15.7
脂質g
%(d.m.)
2.6
5.3
0.2
1.0
0.2
0.6
0.2
1.2
0.5
1.9
炭水化物 g
%(d.m.)
35.1
71.9
16.8
82.0
28.7
90.3
12.3
72.4
20.3
76.0
食物繊維 g
%(d.m.)
2.1
4.3
0.4
2.0
0.7
2.2
0.5
2.9
0.5
1.9
灰分 g
%(d.m.)
2.6
5.3
1.1
5.4
1.0
3.1
1.4
8.2
1.2
4.5
カルシウム mg
150
5
32
22
11
リン mg
68
55
44
42
60
 mg
1.9
0.5
0.5
0.8
0.6
ナトリウムmg
21
2
13
1
5
カリウム  mg
340
450
460
610
550
ビタミンC  mg
5.8
23
30
5
7
ビタミンE mg
0.2
n/a
n/a
n/a
n/a

また、食物繊維も多く、便通に極めて良い。上司からアピオスを食べた後の便通の具合について熱弁をふるわれたが、詳細については、ここでは触れない。巷のアピオスとは一味も二味も違う「りょくけんのアピオス」。ぜひお試しあれ。■アピオス 青森県西津軽郡深浦町  約200g入り 525円(税込)

sierra shirakami1.jpg

白神山地が見下ろす広大な土地にある。青森の他、東北地方でアピオスの栽培が多いのは、一説には、アメリカからりんごの木が移植された際に、くっついてきたのだとか。

※写真は12月上旬のころ。